Towy Playground(art-4)

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*Jan Svankmajerとその近辺*

現在(06年)映画『Lunacy』公開中という事でチェコのヤン・シュヴァンクマイエル氏の作品やそれに因んだ事をほんの少しとりあげます。

Jan Svankmajer / ふしぎの国のアリス


まず最初は今年11月に発売された絵本『ふしぎの国のアリス』。

本作はふしぎの国のアリスの最初の挿絵を手掛けたJohn Tenniel氏(1820-1914)へのオマージュとして作られたイラスト絵本だそうです。
内容は表紙のように、写真やイラストで作られた複雑なコラージュのイラスト集。
1枚ごとにポスターのような完成度の高さでなおかつ"ふしぎの国"の言葉通り面白くてふしぎな感覚でいっぱいです。そしてやっぱり独特の世界観はアニメーション作家としてのシュヴァンクマイエルさんのあの世界とも共通する物がありました。
時々添えられる文字は簡単なチェコ語で書かれているそうでチェコ語に興味がある方への入門書、なんてのも良いかも?因に私は全然読めません 笑。

箱の中に収められる形の装丁は海外らしいデザインだなぁと思います。


ふしぎの国のアリス
2625 yen

ヤン・シュヴァンクマイエル ALICE

こちらは映像作品のアリス。
やっぱりシュヴァンクマイエル氏といえば映像、アニメーションだと思ってしまいます。
そしてこのアリスは彼が作った初の長編作品。だけど本当に”初”なの?と思っちゃう位無駄の無い完成度。絵本とこちらのアリス、どっちをおすすめするかと聞かれたら私は断然こっちです。そこには衝撃的な程原作に忠実な世界が動き、流れていました。
今までふしぎの国のアリスを何やと思ってたんやろう…と考え直させられた、大袈裟だけどホント。

シュールレアリズムに影響を受けたと言う彼、その時、点と点が結ばれるみたいに”ふしぎの国のアリス”が選ばれた訳が解った気がしたのでした。


ヤン・シュヴァンクマイエル
アリス

ヤン・シュヴァンクマイエル『ドン・ファン』その他の短編

コラージュやオブジェ、他にもいろいろな表現を持つ彼ですが、映像はそれらを一同に放出しているような所があるし、”シュールレアリズム”という概念を理想的に解放出来る場所という部分においてもベストな方法なのかもしれません。
まず最初に映画として楽しむ、次はシュールレアリズムとしての作品として考えて観るのも面白いかも。

*シュールレアリズムとは?
語源はフランスで Surréalisme(シュルレアリスム)と言います。19世紀にフランスで起こった芸術運動が発端で、芸術の形態、主張の一つです。日本語だと”超現実主義”とも言う(シュールレアリズム、シュールリアリズム、シュールも同様、日本独自の呼称だそうです)。

意味は『ものすごく過剰なまでに現実』というようなもので、ちょっと…難解(←個人的意見)。
シュールというと今では『非現実的』な意味として使われているけれど、 実際にはSurréalismeという思想は現実から離れてしまった世界(非現実)を求めた思想では無いという所がポイントかなと思う。あくまでもリアリティから生まれるリアリティ(超現実)を追求する考えの元生まれたものだと思います。。。やっぱり難解。
こちらこちらで説明されてるので詳しく知りたい方はご参考に。



ヤン・シュヴァンクマイエル
『ドン・ファン』その他の短編


さてさて話が"『ドン・ファン』その他の短編"から遠のいた所で(おいおぃ)、
このDVDの中にもおさめられている『エトセトラ』という短編の映像を。  ,

おもしろくてヘンテコで軽快、素敵です。

チェコの映画ポスター


* * * 映画台頭期からナチス支配下の時代、チェコ映画ポスターの黄金期まで、アートとしての性格が強いチェコの映画ポスターを時代の変遷に沿って紹介した一冊。
チェコに紹介された日本映画『羅生門』などのポスターも掲載。
以上amazon引用


こちらは”チェコ”と”映画”意外共通点は無いんですが素敵なので無理矢理 笑。
最初ははやとちりしてチェコ映画ばかり集めた本なのかなぁと思って読んだらそうじゃないんですね。
世界各国の映画のポスター。ポスターがチェコ製って事でした。映画のポスターって魅力的な物が多いけどここに載っている物はどれも素敵なので是非見てみて欲しい本です*


チェコの映画ポスター

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